さらば宇宙戦艦ヤマトのリメイクは不可能であるという仮説を思い付きました。
理由は、ヤマトが謀反を起こすことに耐えられない人が多いと思われるからです。
現在の日本社会は、単一の頂点を持つピラミッド型の権力ヒエラルキー社会になっていて、上位階層に対しては服従が基本です。さらば宇宙戦艦ヤマトのヤマトが行ったことは、ピラミッド型の権力行使から離脱して、命令を無視して独自に行動を起こすことです。これは、現在の日本の価値観からすれば無条件に悪であり、間違った行動です。
だから、ヤマトは謀反を起こすことができません。
そもそもさらば宇宙戦艦ヤマトとは §
そもそもさらば宇宙戦艦ヤマトとは、地球の権力ピラミッドは、ガトランティスというもっと大きな権力ピラミッドが出現するとそれに従属するしかないという内容の作品です。これを打破するには、宇宙戦艦ヤマトというピラミッドに属さないアウトローが必要だったという話です。
ちなみに、作品の中盤で実はヤマトの謀反は藤堂黙認だったことが明らかになりますが、実は藤堂が黙認しているだけで、正規に承認された行動とは言いがたい状況です。やはり、藤堂が黙認していても藤堂込みでアウトローだったと考えられます。
おそらく、今の日本人の多数派はアウトローとしてのヤマトを肯定できません。
だから、さらば宇宙戦艦ヤマトはリメイクできません。しても、全く別の話に化けるだけです。
オマケ §
しかし、さらば宇宙戦艦ヤマトでほぼ全員が死に、ヤマトが消えてしまうのは、アウトローが存在していることに耐えられない人がいるからなのでしょう。だから、地球の危機を解決するためにアウトローが必要だとしても、危機が消滅したときに同時にアウトローも消えるべきだと考えられているのでしょう。
ヤマト2だと、ヤマトは終盤でアウトローであることをやめ、土方配下の組織ヒエラルキーの一部に復帰しています。これなら生存しても許されるのでしょう。
オマケ2 §
「月面基地でもどえらい騒ぎだぜ。ヤマトが謀反を起こしたって」
「そいつはいいや」
「わははは」
「よくない! 謀反は悪! 絶対服従! 宇宙戦艦ヤマトはサヨ」
「わあ。ネトウヨの大群が襲ってきた」
「こいつら攻撃していいのか?」
「でも、こいつらも地球人だし」
「沖田さん、僕はどうしていいか分かりません」